2005/11/20

「道路特定財源」について

再度、「道路特定財源」について [池原照雄の最強業界探訪-自動車プラスα]

例えば、11月11日付読売新聞朝刊(東京本社発行)の社説「道路特定財源 首相が弾みをつけた一般財源化」。この社説では一般財源化について小泉路線を全面的に支持、そのうえで過去の経緯に触れることもなく「暫定税率はすでに定着している。これを本則に改めた方が、わかりやすいだろう」と締めくくっている。怒りを通り越して、噴飯ものの論調だ。


道路特定財源は、受益と負担の明瞭化という特別会計の良きところを維持している。その結果、既に負担が過剰になっている姿も見えてきた。本来なら、暫定税率を本則に戻すべきなのだ。


この池原氏、道路特定財源は、ムダな使途をなくしたんで使い道がなくて余っている、今は取りすぎだから、暫定税率をもとの本則にもどせ、その上で一般財源にしたらいいと言っております。

自動車の購入や保有に関する税金を少なくして、自動車を所有しやすくするよってことでしょ。これって誰の利益を代表した意見なのか透けて見えてきます。そうですね、池原氏が代表しているのは「自動車販売業界」の利益です。

来るべき消費税のアップで、自動車販売業界は大きな変化を迫られます。特に中古車販売業は存続に関わる大問題ですからね。業界としては、少しでも影響を少なくしたいと考えるのは当然です。

しかし、暫定税率をもとの本則にもどすなんて話は、クルマを所有していない家庭では全く関係ありませんし、ウチなんぞはマーチ1台だけですからね。たいしたことじゃありません、その分消費税が上がるんだったらもっとイヤですよ。

私は、自動車を購入または所有する為の税金は、もっと高額であるべきだと考えています。しかも所有台数によって累進的に税率が上がるのがいいですね、いっぱいクルマ持ってる人からはいっぱい税金取って、しかもそれが一般会計に組み入れられるんだったら願ったりかなったりです。

そもそも税金というのは、富の再分配が目的なのですよ。そして、どこから税金をとって、どこに税金を投入するかは、国家を運営する上で、政治の行う最も重要な仕事なのです。

聖域を設けず、構造改革と財政再建を行う。道路特定財源なんてのは、まさに第一に手を付ける問題で、一般会計の財源を、消費税以外の方法で得る意外に全く方法のない、この現状で「まず税収を減らしてから一般会計にまわします」なんていう政治家がいたら、面白すぎてそれこそ噴飯です。

特別会計すべてが悪いとは言いませんよ。
自動車関係の税収を特別会計にすることに問題があるのですよ。

道路とクルマ、これと全く関係なく生きている人間が、この日本にいったいどれだけいるのか教えて欲しいものです。

自動車を所有も運転もしない人が、交通事故に巻き込まれることはないの?
タバコの煙は嫌煙権があるのに、排ガスには嫌ガス権はないのかい?
道路の騒音はクルマに乗る人だけに聞こえるの?
鉄道や市電などの公共交通機関が衰退しているのはなぜ?
地方都市では市街地が空洞化して、クルマなしの生活が困難になっているのはどうして?

自動車は我々の生活の中で交通だけではなく、健康はもとより身体・生命、社会生活を営む上でありとあらゆるところに、良くも、悪くも大きな影響を与えています。

特定財源としてこれらの税がもうけられた、1960年代とちがって、「あんたらクルマに乗らないんだから、関係ないじゃないの」って、もうそんな社会状況じゃない。一般財源化するのは、当然の流れであり、国民は理解を示すでしょう。

自動車の所有=生活が豊かになるという時代は過ぎました。これからは、自動車がなくとも豊かな暮らしが出来る社会こそが求められていくのです。
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