嗤う日本の「ナショナリズム」
北田 暁大
日本放送出版協会
2005-02
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タイトルの『嗤う日本の「ナショナリズム」』にある「嗤う」=アイロニズムについて、社会学的な視点から、時代を代表するキーパーソンを取り上げて、その人や事件に代表される時代の社会性を分析しています。
しかし、もう一方の「ナショナリズム」の部分については、「アイロニズムの果てのロマン主義」的なナショナリズムだっていうことで、わりと簡単に片付けてるんですが、実は、ここのところが興味の中心だったので、もうちょっと深く掘り下げていただきたかったなと、少しもの足りなさを感じました。
私は、前半で語られる、60年代の全共闘世代から80年代への「反省」「反省としての無反省」「無反省」という流れから、後半のマスコミに対する2ちゃんねるのポジショニングに至るという主張には、ちょっとムリヤリつなげたんじゃないのっていう印象を受けました。
著者の本著の目的は、全共闘世代から30代後半の新人類世代ぐらいまでの、いわゆる2ちゃんねるに代表されるインターネット文化が、イマイチ良くわからない人に向けて、「各世代別に、解るところの話から、つなんとかつなげて説明して見せましょう。」というところにポイントを置いて書かれたのかな、と受けとっています。
しかしながらこれも、昨日の「下流社会」同様、非常に面白い本なのでオススメです。
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