2005/12/20

パッチギ!

パッチギ ! スタンダード・エディション
塩谷瞬 松山猛 井筒和幸 高岡蒼佑 沢尻エリカ 羽原大介



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おすすめ度 

私のハンドル名「GEROPPA」は、ファンクの帝王、ジェームス・ブラウンの名曲「Sex Machine」の一節「Get up!」が「ゲロッパ」と聞こえるので、それにローマ字を当てて付けたモノ。もう15年ぐらい前から使ってます。

意味はわかる人にはわかってたと思いますが、2003年に井筒監督が、J・Bへのオマージュ作品の「ゲロッパ」を制作してからというもの「ああ、これだったの」ということで、ちょっぴりわかる人が増えたみたいですね。(だってこの映画ってば、あんまりヒットしなかったんですよね。)

ってことで、私と、井筒監督とは「ゲロッパ」つながりなんだという、勝手な親近感をもったりしております。(向こうは全然つながっている自覚はないです。)

前置きはこのへんにして、この「パッチギ!」。

井筒作品なんで関西弁は完璧です。出演の役者さんは苦労したんじゃないでしょうか?あの「前田 吟」までが、ちゃんと関西弁ですからね、逆にちょっと変な感じです。

他の監督だとどうしても妥協してしまいがちですが、さすがにこのへんは素晴らしい。関西圏外の人から見るとわからないと思いますが、へんなイントネーションの関西弁をしゃべられると、どんないい作品でも、もうそれだけで台無しですからね。

キャスティングも井筒作品には欠かせない、笑福亭松乃助師匠初め、関西お笑い界からの出演も多数です。中でも「ケンドー・コバヤシ」なかなか良かったですね。

汚いのばかりの中で、「沢尻エリカ」と「オダギリ・ジョー」が、便所の中の芳香剤のようにひとときの安らぎを与えてくれる美しさでした。特に「オダギリ・ジョー」。この人、自分のことバイセクシャルだってカミングアウト済ですが、あの顔でほほえみながら口説かれたら、抱かれてしまうかもって感じです。

井筒作品一流の、もどかしさをあちこちぶつけまくり、切なさにところかまわず吠えまくり、悲しくてやるせなくて泣きじゃくって、ぶち当たる試練に「パッチギ」をかましまくってすすんでいくゾっていう、大阪名物泥ソースをぐっちゃぐちゃにかけたお好み焼きのように味わいの濃い作品です。

でも、この作品、取りあげたテーマの割には、なんかあまりにも、すっぽりと胸に納まってしまう感がありまねぇ。このテーマだと、もうちょっと可哀想なラストでいいんじゃないかなぁ。

見終わった後、作品をどう自分の中に納めたらいいのかわからない、なんか納まり具合が悪いと、どうにか納めようとして、作品のテーマであるところの、悲しみや苦しみの本質に迫っていくし、結果、どうにか作品が心の中にスッポリと収まったとき、さらに感動が深まり、作品にさらに厚みが出るんじゃないかと思います。

しかしまあ、エンターティメントとしての映画ということでは、これが正解なんでしょう。
大変素晴らしい作品なんで私としてはこのへんがちょっと残念な気がします。

が!、しかし。そんなこと言いつつ良い作品だと思います。オススメですよ。


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